ヨンユット・トーンゴーントゥン

プロフィール

1967年2月18日生まれ。タイの映画監督・映画プロデューサー・脚本家で、「闇の子供たち」がバンコク国際映画祭に出品された際、同映画祭の芸術監督を務めていた。またタイ映画監督協会の会長でもある。チュラーロンコーン大学芸術学部卒。2000年、実在するゲイのバレーボールチームの活躍を描いたスポーツコメディ映画「アタック・ナンバーハーフ」を製作し、映画監督デビュー。この映画は2001年タイ国家映画協会賞、ベルリン国際映画祭テディ賞など数賞を受賞した。2003年にはその続編となる「アタッ・ナンバーハーフ2 全員集合!」を製作した。2004年には政府諜報機関に採用された家政婦を描くスパイコメディ映画「メイド」を製作。続いて2006年には、ラブコメディ「ゲーンチャニー・ガップ・イーエープ」を製作した。2008年からはコメディ路線を変更し、オムニバスホラー映画「シー・プレーン」をパウィーン・プーリチットパンヤー、バンヂョン・ピサンタナグーン、パークプーム・ウォンプームと合作。この映画は2008年モントリオールファン他事ア映画祭で銅賞を受賞。さらに同年のトロント・アフター・ダーク映画祭においても銅観客賞を受賞している。2009年には恋愛映画に挑戦し、「クワーム・ヂャム・サン…デー・ラック・チャン・ヤーオ」を製作。第82回アカデミー外国語映画賞のタイ王国代表作品に選出された。

こどもを守る

作品

アタック・ナンバーハーフ(2000年)

オカマによって結成されたバレーボールチームの奮闘をタイであった実話に基づいて描いたコメディ。偏見をものともせずに快進撃を続ける彼らの姿は痛快そのものだ。

15カム 11ドゥアン(2002年)

「バンファイ・パヤーナーク」というメコン川で起こる不思議な自然現象を題材にしたファンタジー映画。2002年度芸能批評家クラブ映画大賞で作品賞、監督賞、主演男優賞など8部門で受賞を果たした。

アタック・ナンバーハーフ2 全員集合!(2003年)

「アタック・ナンバーハーフ」の続編として制作された。チーム結成以前のメンバーが出会ったいきさつを語る前編と、分裂の危機を乗り越え、ニセモノチームと対決する後編に分かれている。

メイド(2004年)

四人の家政婦を主人公に繰り広げられるドタバタコメディー映画。政府諜報機関に採用された家政婦がスパイとして活躍するというストーリー。

ゲーンチャニー・ガップ・イーエープ(2006年)

女性たちが親友のフィアンセが“ゲイ”なのではないかと疑い、証拠を探り出そうと奮闘するラブコメディ映画。

シー・プレーン(2008年)

タイで過去にヒットしたホラー映画を手掛けた監督四人がそれぞれ1編ずつメガホンを取ったオムニバス作品。2008年モントリオールファンタジア映画祭で銅賞を受賞した。

クワーム・ヂャム・サン…デー・ラック・チャン・ヤーオ(2009年)

初恋の相手を忘れようと苦悩する青年の物語。自分のことをまったく覚えていない初恋の相手を思い続ける主人公の姿が切ない。この作品はアカデミー外国語映画賞のタイ王国代表作品に選出されている。

ハー・プレーン(2009年)

2008年公開の「シー・プレーン」の続編。ホラー監督五人によるオムニバスで、そのうちヨンユット監督は「寂しい」というタイトルを担当した。

アタック・ナンバーハーフについて

ヨンユット・トーンゴーントゥン監督のデビュー作。ヨンユット氏が監督・脚本を担当し、タイで実在したLGBTのバレーボールチーム「サトリーレック(鋼鉄の淑女)」が差別や偏見を乗り越えて大会に勝利するまでを描いた実話。邦題は日本の漫画「アタックNo.1」からとったもので、原作者の浦野千賀子の了承を得てつけられた。

ストーリー

タイの国体出場を目指すバレーボール選手のジュンとモン。彼らはオカマであることを理由に仲間から蔑まれ、地区選抜にすら出させてもらえなかった。そんな時、新たに女性のコーチ、ビーが就任する。彼女も同じくオナベという理由で差別と偏見に悩んでいたのだった。ビー監督は早速選手の選抜をやり直す。彼女が選んだのはなんと、オカマのジュンとモンだった。反発した選手たちはチャイを除いてみんな出て行ってしまう。仕方なくバレーのできる友人たちを誘うジュンとモン。その結果、チャイ意外は全員オカマという異色のチームが出来上がってしまった。世間の予想に反して、チームはめきめきと頭角をあらわして、地区大会を勝ち抜いてゆく。そしてついに全国大会へと進むが、それをよく思わない大会委員の妨害に合うのだった。

キャスト

  • チャイ…ジェッダーポーン・ポンディー
  • モン…サハーパープ・ウィーラカーミン
  • ウィット…エーカチャイ・ブーラナパーニット
  • ノン…ジョージョー・マイオークチィ
  • ジュン…チャイチャーン・ニムプーンサワット
  • ピア…ゴッゴーン・ベンジャーティグーン
  • ビー監督…シリタナー・ホンソーポン
  • エイプリル…プロマシット・シッティジャムロゥンクン
  • メイ…シッティポン・シッティジャムロゥンクン
  • ジューン…アヌチャ-・ジャゲーオ

主な受賞暦

  • ベルリン国際映画祭…Siegessaule読者賞
  • トロント国際映画祭…ディスカバリー賞 第2位
  • ダブリン・ゲイ&レズビアン映画祭…観客賞
  • ニューヨーク・レズビアン&ゲイ映画祭…観客賞
  • サンフランシスコ国際レズビアン&ゲイ映画祭…観客賞

アタック・ナンバーハーフ2

2002年に「アタック・ナンバーハーフ」の続編となる「アタック・ナンバーハーフ2 全員集合!」が制作された。監督・脚本を前作に引き続きヨンユット・トーンゴーントゥンが務めた。日本では2004年に公開されている。

ストーリー

オナベのビー監督率いる「サトリーレック(鋼鉄の淑女)」は、ジュン、モン、ノン、ピア、ウィットというオカマ5人とストレートのチャイを加えた6人のバレーボールチームだった。しかし、メンバーのノンが高額なギャラにつられて、補欠の三つ子、エイプリル、メイ、ジューンを引きつれライバルチーム「ティップ・オーソット」に移籍してしまう。ノンやノンにそっくりなオカマ・ノーンに三つ子といったオカマ達が活躍するティップ・オーソットは快進撃を続け、キャプテンのノンはマスコミに取り上げられ、一躍有名人となる。一方、ノンと三つ子を取られたサトリーレックはすっかり意気消沈。試合にも勝てなくなってしまう。そこでジュンはチームを立て直すため、チャイを誘って引退後に中国でニューハーフショーに出演しているというピアの元へと向かうことにした。

幸せってなんだろう